前回に引き続き、アルミ合金の種類を1000番ごとにご紹介していきます。 2000系アルミニウムについてご紹介した記事に続き、今回は3000系アルミニウムについて、性質や主な用途についてご紹介いたします。

アルミニウムの種類について

アルミニウムは純アルミニウム、他の金属素材と合成したアルミ合金とそれぞれ1000番ごとに型番が決められています。
純アルミニウムは1000番台、2000番台以降はアルミニウムと合成する成分の違いにより区切られます。

3000系アルミニウム（アルミマンガン合金）とは

3000系アルミニウムはアルミニウムとマンガンを合成したアルミニウム合金です。
このアルミ合金は加工のしやすさから生活用品にも広く使用されており、代表的な用途としてはアルミ缶や屋根材、パネル看板などの建築材などが挙げられます。

3000系アルミニウム（アルミマンガン合金）の特徴

3000系アルミニウムは、純アルミニウムが持つ加工性および耐食性を維持したままで強度がやや上がります。他のアルミ合金と比較すると強度が低く、高強度が求められる建築資材などには使用できませんが、加工性の高さにより純アルミニウムが使用できない日用品などに幅広く採用されています。

アルミ合金で比較した3000系アルミニウムの特徴

切削性	◎
熱伝導性	◯
導電性	◯
耐食性	◯
強度	✕

3000系アルミニウム（アルミ銅合金）の用途

3000系アルミニウムには複数の種類があり、型番ごとに性質や用途が異なっています。3000系アルミニウムはアルミ合金の中でも幅広い用途で使用されており、代表的な型番としては以下が挙げられます。

A3003／A3103／A3203

A3004は3000系アルミニウムを代表するアルミ合金で、純アルミニウムであるA1100と比較して加工性、耐食性を同程度のまま強度がやや高くなっています。 A3003と同程度の強度を持ちながら、加工性や強度の高い5000系アルミニウム（アルミマグネシウム合金）として「A5005」があります。

主な用途：建材、船舶用資材

A3004／A3104

A3004はA3003よりもさらに強度を高めたアルミ合金で、A3004も純アルミニウムのA1100と比較して加工性、耐食性を維持しています。 A3004は加工性と強度のバランスが良く、アルミ缶や看板パネルなどの日用品に幅広く使用されているのもこの型番となります。

主な用途：アルミ缶、屋根材、看板パネル、カラーアルミ、電球口金

A3005

A3005はA3003よりもさらに強度と耐食性を高めたアルミ合金です。3000系アルミニウムの中では強度が高く、強度が求められる建材として使用されています。

主な用途：建材、カラーアルミ

A3105

A3105は3000系アルミニウムを代表するアルミ合金では最も強度が高く、純アルミニウムが持つ加工性を維持しつつ成形性や耐食性にも優れています。

主な用途：建材、カラーアルミ、キャップ