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【前編】金属加工を発注する前に知りたい金属素材の選び方

金属の種類について

金属加工について、加工技術と同様に大切なのが金属素材の選び方です。
一括りに金属素材といっても、同じ金属名の中でも種類は多岐に渡っているため、自身で適切な金属素材を選定するためには幅広い知識が必要となります。

金属素材の耐久性や機械を使用する環境、耐用年数などをしっかり検討した上で製作していないと、金属疲労が生じ重大な事故を引き起こしてしまう可能性があります。
今回は、専門知識のない方が読んでもわかりやすいように金属素材の種類と選び方のポイントを一部ご紹介いたします。

金属加工についての基礎知識

金属加工とは、名称の通り金属素材に対して加工を施す作業のことを指しています。
プレス加工や板金加工などは、一般の方でも自動車修理などで聞いたことがあるのではないでしょうか。
金属加工にも大きく分類して二種類あり、
・金属素材の形を作ったり変形させる加工(例:機械加工)
・金属素材の機械的な性質を変える加工(例:熱加工処理)
という、形を変えるか性質を変えるかの違いがあります。

部品製作の場合、必要に応じて複数の加工を組み合わせることにより、金属素材の持つ強度や耐性を生かした部品を製作することができます。

まずは金属素材の性質を知っておく

古くから利用されている金属素材で、安価で加工しやすく非常に硬いため、建築物などに利用されています。
デメリットとして無加工のままでは耐食性が低く、すぐ錆びが生じてしまいます。
熱加工処理により耐食性を上げることができますが、素材が硬くなり加工がしにくくなるため、切削など形を変える加工を終えた最終工程で熱加工処理を施すことが一般的です。

特殊鋼

先ほど説明した鉄は安価で加工しやすく硬い金属素材ですが、そのままでの加工や使用が難しいケースもあります。そこで、鉄の良さを活かしつつ、様々な用途に合わせて鉄に元素を添加し性能を上げた合金鋼である特殊鋼が活用されています。
元素で添加することで強度や硬さ、しなやかさなどを高め、加工しやすく安全な部品を製作することができます。特殊鋼の精製には、それぞれの元素ごとの特徴・性質を熟知し用途ごとに適切な元素を組み合わせる必要があります。

マンガン粘り強さを保ち、強度と硬度を高める
クロム耐食性と耐摩耗性を高める
ニッケル粘度と耐熱性、強度を高める
バナジウム強度と硬度、耐摩耗性を高める
チタン強度と耐食性を高める

ステンレス

錆びにくい金属として知られており、金属加工がしやすく一般的に広く流通し入手も容易です。
一般の方でも入手しやすいのはSUS304と呼ばれている種類で、SUS304に硫黄、リンなどを添付して加工しやすくしたSUS303という種類もあります。
SUS304とSUS303は単なる目視で見分けることは非常に難しいですが、SUS303の方が加工しやすい分、耐食性は劣っており、切削加工に向いています。
またSUS303は添加により溶接性が低下しているため、溶接が必要な部品製作においてはSUS304の方が加工しやすいです。

熱や電気などの伝導性が高く、耐食性も高く加工しやすい利用性の高い金属です。
種類としては純度の高い純銅や、亜鉛やアルミニウム、ニッケルなどを混合した銅合金に分けられます。
金属加工には切削性も高く利用しやすいですが、溶解温度が低いため刃先に銅が溶着しないよう、油性のクーラントを用いて冷却するなど工具の選定が必要になります。

砲金/真鍮

砲金と真鍮は、銅に金属を混合した銅合金です。
砲金(ほうきん)は、銅に錫(すず)を加えたもので、赤みがかった色合いの青銅です。
対して真鍮は銅に亜鉛を加えたもので、黄みがかった色合いの黄銅です。
どちらも銅より耐食性、強度が高く様々な用途に使用されていますが、黄銅は水分や温度環境などにより突然破損する「脱亜鉛腐食」が起きる場合があります。
砲金は水中で使用されている部品、配管などに、真鍮は新品状態で金に似た輝きを持つためアクセサリーや金管楽器に使用されています。
砲金は銅の含有率がおよそ90%と高く、金型鋳造ができないため黄銅よりもコストが高くなる傾向があります。
一方で黄銅はおよそ65%の含有率で、金型鋳造による大量生産ができます。

チタン

銅や鉄などに比べて融解温度や耐食性が高く、金属素材の中でも高い比強度(引張強度 – ひっぱりきょうど を密度で割ったもの)を持つ「軽くて硬い」金属です。
錆びにくく、熱伝導率も高いため調理器具に使用されたり、また金属アレルギーが起こりにくい(生体適合性が高い)ため医療機器などにも使用されています。
デメリットとしては変形しやすく、細く長い形状の部品加工には向いていません。
強度が高いためプレス加工や切削加工が難しく、加工時に発生した粉などが発火するリスクも伴うため、金属加工には高い安全性と技術が求められます。
精製に工数が掛かるため、チタンそのもの価格が高く、高い加工技術を必要とするため全体的にコストが高くなる傾向にあります。

アルミニウム

アルミ缶など一般的に使用されているアルミニウムは、熱伝導率が高く軽いのが特徴です。
チタンなどと同じく比強度が高い金属ですが、純アルミニウムは柔らかく、用途によっては強度が足りないため、銅やマンガンなどの金属を加えたアルミニウム合金が使用されています。
また、耐食性が低く錆びやすいため、表面を錆びさせて皮膜をつくり、耐食性や耐摩耗性を高めるアルマイト処理などを行います。

マグネシウム

実用されている金属素材の中でも最も軽い部類にあたり、チタンと同程度の高い比強度を持っています。
マグネシウムの特徴で最も大きいのは衝撃吸収性の高さであり、振動を抑止できるため自動車部品や音響機器などの部品として使用されています。
また切削抵抗が低いため削りやすく、加工がしやすいのも特徴です。
ただし、純マグネシウムは耐食性が低いため、表面処理により防錆を施すか、アルミニウムや亜鉛などを混合したマグネシウム合金として使用します。
マグネシウムは金属加工の際、細かくなった粉やリボンなどが発火する恐れがあるため、高い安全性が必要となります。
マグネシウムはチタンほど高価ではないものの、同様に高い加工技術が求められるため、コストが高くなる傾向にあります。

用途に合わせた合金や特殊鋼の精製には専門知識が必須

今回は実用金属の中から、一般的に知られている代表的な金属素材を一部ご紹介しました。
金属素材ごとにメリット・デメリットがあり、用途によっては単体で使用可能なケースもありますが、多くの場合は複数の金属を混合する合金や、元素を添加し特殊鋼にして使用します。
部品設計の専門知識がある方でも、複雑な環境下での使用する場合の金属素材の選定は非常に難しいケースもあります。
製作工房.COMでは長年培った経験と運用実績を積み重ねた部品製作のプロが金属素材のご提案にも対応しております。
以前も製作した部品だが素材の選定が適切か相談したい場合や、用途は決まっているが素材がわからない場合などございましたらお気軽にご相談ください。

後編では、素材選定のためのポイントをご紹介いたします。

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