マシニングセンタとは?種類やメリットについて徹底解説します!

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「機械加工」は部品の加工に欠かせませんが、機械加工は加工方法の総称となります。したがって、様々な加工方法があり、加工品の目的や用途に応じて使い分けるのが一般的です。
本記事では、機械加工の概要や流れ、工作機械との違い、加工の種類、注意点、機械・金属加工の資格について解説します。
「機械加工」とは、切削工具や工作機械を用いて金属やプラスチックなどの材料を加工することをいいます。加工品の種類に応じて加工に使う道具や方法を変えるのが一般的です。
機械を使うため、人間が手作業で行う加工とは異なり、さまざまな形状のものを高精度で加工することができます。近年では3Dプリンタの登場により、家庭でも機械加工を行うことができるため、身近な存在になってきました。
機械加工の流れは主に以下のとおりです。
ただし、上記の流れはあくまで一例であり、仕上げる加工品に応じて加工に使用する機械や加工手順が変わります。したがって、作業前に加工手順を把握しておくことが大切です。
機械加工に使う機械を工作機械といいます。工作機械は機械によって行える加工が異なり、加工の方法に応じた機械を用意するのが一般的です。
材料を削る機械やプレスする機械、溶接に使う機械など機械の種類は多岐にわたるため、どのような加工を行うのか作業前にはっきりとさせておきましょう。
機械加工の種類には主に以下の3つがあります。
各加工で使用する機械や加工方法が異なるため、注意して見ていきましょう。
「除去加工」は、材料の不要な部分を除去することによって目的の形状に仕上げる加工方法です。除去加工内でも加工方法はさまざまで、大きく分類すると次の4つとなります。
「切削加工」には、旋盤やNC旋盤を使う旋盤加工、フライス盤やマシニングセンタを使うフライス加工、ボール盤やマシニングセンタを使う穴あけ加工があります。
「研削加工」は研削盤、円筒研削盤などの高速で回転する砥石で材料を削り取って加工するものです。
「研磨加工」はグラインダー、バレル加工機などを使い、研削加工よりも細かく削って磨き上げる方法になっています。
「放電加工」は放電加工機、ワイヤ加工機などを使い、放電の際に発生するアークによって材料表面を弾き飛ばして加工する方法です。
「結合加工」は、材料を溶接したり接着したりして目的の部品に仕上げる加工方法です。
レーザー溶接機やスポット溶接機を使う溶接と、溶かした接着剤や金属(ろう)で接着をするろう付け、3Dプリンタによる加工があります。
材料を溶かしたり曲げたりして変形させて目的の形に仕上げる加工方法です。プレス機を使うプレス加工や、汎用型とよばれる型を使って金属板を曲げる板金加工、ハンマーなどで材料を叩く鍛造は材料を曲げるタイプの加工方法として知られています。
その他、溶かした金属を砂や金属の型に流して固める鋳造や、溶かした樹脂を金属の型に射出して固める樹脂加工が有名です。
機械加工では加工品の精度を高く保ちやすいといったメリットがありますが、機械を使うために発生する注意点もあります。機械加工の注意点としては次の3つが挙げられます。
それぞれ詳しくみていきましょう。
材料や加工方法により異なりますが、除去加工のように材料を削り取るタイプの加工では、表面が荒くなりやすい傾向があります。除去加工は、加工のスピードと加工面の表面粗さに強い相関関係があるため、加工速度を遅くして面を滑らかにするといった工夫が必要です。
成形加工は材料によって表面の滑らかさに差があるため、事前にどの程度の粗さが出るかテストしておきましょう。
バリとは、加工面に発生する不要な突起で、切り傷などのけがの原因や、事故の原因になります。簡潔に説明すると加工時に発生するギザギザのトゲのことです。
切削加工と溶接で特に発生しやすく、バリを解消するには時間とコストがかかってしまいます。刃の速度や角度を変えるなどしてバリができにくい加工を心がけるようにしましょう。
機械加工では、加工方法によって精度が変動します。加工品に精度を求める場合は、誤差が少ない加工方法を選ぶことが重要です。
除去加工では0.01mm〜0.06mm内に誤差が収まるといわれています。0.01mm以内に収まることが多いですが、切削加工では0.03mm〜最大0.06mmの誤差が見られました。
成型加工では変動が大きく、プレス加工と板金加工は0.15mm、鋳造は0.4〜1.6mm、樹脂加工は0.1mmの誤差があると言われています。
特に成型加工では材料の状態も加工の精度に影響を与えるため、誤差が許容できる範囲内なのかを慎重に見極めることが必要です。
機械・金属加工の資格として次の3つが挙げられます。
それぞれ詳しくみていきましょう。
「機械加工技能士」は機械加工技術の国家資格で、旋盤やマシニングセンタなどの機械を使った実技試験が行われます。
「特級」「1級」「2級」「3級」の4段階に分かれており、それぞれに応じた実務経験が必要です。
「メッキ技能士」はめっき作業の国家資格で、電気めっきと溶解亜鉛めっきの実技試験を受けることが必須です。
電気めっきは「1級」「2級」「3級」の3段階に分かれており、溶解亜鉛めっきは「1級」「2級」に分かれています。
溶接の資格は専門性が高く、またさまざまな種類の溶接方法があるため、「ガス溶解技能者」「アーク溶解作業者」「アルミニウム溶解技能者」など、溶接方法に応じて10種類ほどに資格が分けられています。
溶接技能者の資格は、加工物の製作にあたって適用法規、発注仕様書などによって要求されているため、資格の分類も厳しくなってきました。ステンレス鋼溶接技能者を持っていてもガス溶接ができないという場面もあるため、行う可能性のある加工の資格は必ず取っておきましょう。
今回は機械加工について種類や注意点を中心に紹介しました。機械加工は加工方法の総称です。
したがって、一口に機械加工といっても「除去加工」「結合加工」と様々な加工方法がある他、各種加工方法がさらに細分化されているケースも多いです。それぞれの加工方法の特性を把握し、どの加工が適しているかを明確にしておきましょう。