マシニングセンタとは?種類やメリットについて徹底解説します!

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フライス加工とは、切削工具を回転させて工作物を製作する加工方法の1つです。様々な製品の加工に使用されています。
今回は、フライス加工の概要や加工方法の種類、フライス加工時に使用される工具、旋盤加工との違いについて解説していきます。
フライス加工とは、円筒状の切削工具を回転させて工作物を切削する加工方法のことです。
フライス加工では様々な切削工具を工作物に合わせて使い分けするため、複雑な形状であっても実現できます。
フライス加工の種類として次の6つが挙げられます。
それぞれ詳しくみていきましょう。
平面加工とは、工作物をテーブルに固定し前後左右移動させながら製作していく加工方法のことです。平面加工には、主に後述する平面フライスや正面フライスが使用されます。
フライス工具によって機械が異なるため、注意が必要です。
側面加工とは、使用する工具を上下に動かしながら工作物の側面を削る加工方法のことです。エンドミルや正面フライスを使用することが多くなります。
また、粗削り加工の方法として横型のフライス盤にサイドカッターを取り付けて側面を加工する方法が取られることもあります。
段差加工とは、平面と側面を同時に削っていくことで、段差を付ける加工方法のことです。広い面や段差が低いところでは正面フライス、狭い面や段差が高いところではエンドミルが活用されます。
他のフライス加工とは少し異なった加工方法の1つです。
溝加工とは、既存の工作物に溝を付け加える加工方法のことです。エンドミルを使用して行われるのが一般的な方法ですが、場合によっては、溝フライスを使用することもあります。
また、溝の深さに合わせて工具を使い分けることも可能です。
穴加工とは、工作物にボールのような穴を工具で開ける加工方法のことです。エンドミルを使用して穴加工を行うことが多いです。
穴加工は、製作の途中で工具を取り替えることが少なくなります。工具を取り替える回数が減れば、切り替え時に起こる位置ずれが起こりにくくなるため、製品の精度にずれが生じるリスクを軽減することが可能です。
3次元加工とは、工具と作業台をNCによって同時に制御しながら動かす加工方法のことです。
同時三軸加工とも呼ばれており、一般的なフライス加工よりも難易度が上がりますが、取り入れることができれば複雑な形状にも対応できるようになります。
フライス工具の代表的な種類は、以下の4つです。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
正面フライスとは、円の外周に複数の刃を用意し、回転させながら並行することで表面加工を施す加工方法のことです。フェールミルとも呼ばれており、たて型フライス盤が使用されています。
主に平面加工や断加工など、様々なフライス加工で使用されている一般的な工具です。使用するには、刃の角度や状態を理解する必要があるため、技術が必要ですが、使用できれば高精度なフライス加工を行うことができ、加工物の精度も高くなります。
平フライスとは、横型フライスで使用されているフライス工具のことです。平面を削る加工を行うときに活用されることが多いです。平フライスは切削効率に優れています。
しかし、正面フライスよりも加工面が粗くなってしまうため、粗削り用に使用されることが一般的です。
溝フライスとは、長く深い溝を多く加工する際に使用される工具です。高速カッターのような円状の刃を回転させながら、平行移動させて溝を削ります。
エンドミルを使用して溝加工するよりも切削スピードが早いため、仕上がりが高精度である他、刃の外径および幅によって溝の深さ・幅が決まるのが特徴です。
エンドミルとは、細長い形状のドリルのようなものを使用した加工方法のことです。エンドミルは、面積が狭い・細かい箇所を加工する際に使用されます。
用途や加工物の大きさによって、刃を使い分けるのもエンドミルの特徴です。
フライス加工で使用される機械は、以下のとおりです。
汎用フライスとは、作業者が工具を手動で操作する加工方法のことです。技術の腕が必要になるため、経験と実力によって加工物の出来栄えに変化が生まれます。
NCフライスとは、コンピューター上で数値制御して製作する加工方法のことです。一定の品質を届けるために、使用されます。
マシニングセンタとは、汎用フライスとNCフライスの加工方法を掛け合わせた方法のことです。同時に複数の工具を使用できるため、複雑な形状でも加工が可能になります。
NC歯車加工機とは、ボブと呼ばれる専用の工具を回転させて切削する加工方法のことです。NC歯車加工機では、歯車の調整ができるため、細かな形状にも対応できます。
フライス加工 | 旋盤加工 | |
加工方法の違い | 工作物を固定し、切削工具で製作していく加工方法 | 切削工具を固定し、工作物を回転させて製作していく加工方法 |
刃物の違い | 2種類の工具を活用し、複雑な形状にも対応させていく | 切削工具としてバイトを使用する。バイトを使用したことで、加工の深さや角度の変更を自由に行える |
加工品の違い | 外径が大きい加工物やフランジ形、角物などの複雑な加工品の形状に対応している。 | 加工物の製作時に施工不良やエネルギーロスが起こりにくくなっている。 |
フライス加工と旋盤加工は、加工方法や刃物、加工品によって大きく異なります。混同しやすい2種類でもあるため、しっかりと確認しておきましょう。
フライス加工は、円形の筒状の工具を回転させて加工物を制作していく加工方法のことです。平面加工や側面加工を初めとした様々な種類や加工方法に合わせた工具などフライス加工の奥はまだまだ深いです。
また、フライス加工と旋盤加工は良く間違われます。加工方法や刃物の種類、加工品などそれぞれ違いがあるため、しっかりとチェックしておきましょう。