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アルミ缶や新幹線や車の車体、食品の包装など私達が日常的に使用している様々なものにアルミニウムは使用されていますが、アルミニウムの純度100%で使用されている物は1円玉くらいのものです。
一言にアルミニウムと言っても、アルミニウムに他の金属を混ぜて使用される「アルミニウム合金」が一般的となっています。
ではそもそも、アルミニウムとはどんな金属なのでしょうか?
これからアルミニウムの特徴や性質、加工する上でのポイントなども紹介していきます。
アルミニウム(Al)は、水酸化アルミニウム(Al(OH)3)が主成分で酸化鉄(Fe2O3)や二酸化ケイ素(SiO2)などを含む鉱石であるボーキサイトを原料とする金属です。
ボーキサイトからアルミニウムを取り出すには、まず水酸化アルミニウムを抽出しそれを電気分解する必要があります。
今では鉄や銅などと同じく当たり前のように私達の生活の中で使用されているアルミニウムですが、意外にも金属として発見・使用されるようになったのはわずか200年ほど前からなのです。
鉄や銅は教科書でも習ったように石器時代から鉄器・青銅として使用されていましたから、アルミニウムがいかに最近発見されたかがわかります。
純度100%のアルミニウムは他の金属と比べ、柔らかく軽いという特性を持っているため使用する場面が限られてきます。
そんなアルミニウムを様々な場面で使用するために、銅やマグネシウムといった他の金属と混ぜることで軽く強度の高いアルミニウム合金に加工されるのです。
いろいろな金属と混ぜて使用されることの多いアルミニウムですが、いったいどんな性質を持っているのでしょうか。
これからアルミニウムの特徴を紹介していきます。
アルミニウムの性質として優れているのはその比重です。
アルミニウムの比重は2.7で、鉄7.8、銅8.9と比べておよそ3分の1と圧倒的に軽いです。
一方で強度は一般構造用鋼材の70%程度のため、アルミニウムは比強度(重量あたりの強度)の高い材料となります。
そのため、新幹線や車の車体の材料として使用することで燃費や性能の向上につなげることができます。
アルミニウムは熱伝導性がよく、熱伝導率は鉄の約3倍となっています。
金属を切削加工する際には切削工具との間に加工熱が発生し、工具が摩耗していきます。
ステンレスなどの熱伝導性の悪い金属は切削加工時に、工具との間に発生した熱が工具に集中し摩耗を早めます。
しかし、熱伝導性に優れたアルミニウムは切削工具との間に熱が溜まりにくいので工具の摩耗が少ないだけではなく、歪みの発生も少なく切削加工することができます。
アルミニウムは腐食に強い金属です。
アルミニウムの表面には腐食を抑える効果を持つ不動態皮膜が形成されています。
錆や腐食に強いため、建物の屋根や新幹線の車体に使用されることが多いです。
アルミニウムには毒性がなく、人体に取り込まれても腎臓の働きにより体内のアルミニウムの量が適正な状態に保たれます。
そのため、飲み物の容器や食料品や医薬品の梱包など直接体内に入る可能性のある用途にも安全に使用することができるのです。
アルミニウムは磁性を持ちません。
そのため、磁気コンパスや電子医療機器、リニアモーターカーなど様々な用途で使用されています。
多くの金属は極低温下にさらされた際に脆くなるという特性を持っています。
しかし、アルミニウムは極低温下でも脆くなることがないため、液体窒素(-196℃)や液体酸素(-183℃)などを使用する低温設備に使用される他、最近では宇宙開発の分野でも注目を集めています。
次はアルミニウムを加工する際にどんな特性があるのかを紹介していきます。
アルミニウムは熱伝導性が良いため切削加工に向いた金属です。
優れた熱伝導性を持つため、切削加工や研磨加工の際に起こる工具の摩耗を抑えることができ、結果的に工具の寿命を伸ばすことができます。
一言に接合と言ってもその種類は「溶接」「ろう接」「電気抵抗溶接」「接着」など様々な種類があります。
アルミニウムはそんな数ある接合に向いた金属です。
アルミニウムは柔らかいという特徴を持っています。
そのため曲げ加工や絞り加工といった、圧力をかけることで成形する加工にも向いています。
アルミホイルは様々な加工を施すことができるため、その特性を生かして幅広い用途で使用することができます。
前記したとおり、アルミニウムが純度100%で使用される事は少なく、殆どの場合他の金属と混ぜ合わせたアルミニウム合金として使用されています。
では、実際にどんな金属と混ぜた合金があり、どんな特徴を持っているのでしょうか。
純度99%以上のアルミニウムです。
柔らかく軽いため、加工性には優れていますが、強度が他の金属と比べてとても低いため用途が限られてきます。
用途:1円玉
アルミニウムに銅(Cu)を混ぜ合わせた合金で、ジュラルミンと呼ばれるものが含まれます。
アルミニウムの軽さに銅の高い強度が加わり優れた切削性を持ちます。
強度は純アルミニウムに比べ格段に上がりますが銅の特性を持つため耐食性が低くなるため、腐食の懸念が有る場合は通常アルマイト処理を行います。
用途:新幹線や自動車の部品
アルミニウムにマンガン(Mn)を混ぜ合わせた合金です。
アルミニウム+銅では耐食性が落ちますが、アルミニウム+マンガンは耐食性が落ちないという特徴を持ちます。
一方、アルミニウム+銅よりも強度は劣ります。
用途:アルミ缶
アルミニウムにマグネシウム(Mg)を加えた合金です。
強度、耐食性、溶接性に優れるため、加工を行いやすいという特徴を持ちます。
用途:燃料タンク
他にも、アルミニウムには「シリコン」「マグネシウム+シリコン」「亜鉛+マグネシウム」など様々な性質を持つ素材と混ぜ合わせて合金があります。
それぞれに異なった性質や向いた加工方法があるため、アルミニウムは加工性に優れた金属と言えます。
・純アルミニウムは「柔らかく」「軽い」という特徴を持つ。
・人体に対し毒性がなく、優れた耐食性を持つため飲み物の容器や医薬品の梱包に使用される。
・弱点である低い強度を補うため、銅やマンガンなど他の金属と混ぜ合わせて使用する。
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