研磨効果を高める「コンパウンド」の役割とは

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難削材とは、読んで時の如く「削り難い」ことは想像できると思いますが、どの材料が当てはまるのかはあまり良くわからないと思います。
そこで、今回は特性や加工について、簡潔にまとめてみましたので、是非参考にしてください。
難削材とは材料の性質により、機械で切削加工がしにくい材料のことをいいます。具体的に、難削材には主に以下3点の特徴がある材料を言います。
難削性を引き起こす材料特性を持つもの:ステンレス、チタンなど
切削データがほとんど無いような新素材:インコネルやハステロイなど
着火すると激しく燃焼する金属:マグネシウム、ジルコニウムなど
つぎのように難削材と言われる材料はいくつかあり、それぞれが削りにくい理由は、一つだけではなく複数あるので、更に加工が難しくなります。
ここでは、それぞれの特性を7つにわけて説明します。
これは、読んで字の如く、硬くて脆い材料のことで、ガラスやセラミックのような材料です。
硬い材料を切削するためには力が大きくなりますが、脆いので欠損する可能性が大きくなります。
つまり、適切な刃物を選択しないと、材料か工具の欠損など加工精度の悪化につながります。
加工硬化とは、金属を塑性変形させると硬くなる現象のことです。
切削加工では、材料を塑性変形させながら削り取っている状態なので、加工硬化が発生しやすくなります。
そのため、それまで切削できていた状態から、切削し難い状態に変わり、刃物の欠損など精度の悪化に繋がります。
親和性が高いとは、切削加工で具体的に言うと、「切削くずが工具に溶着しやすい」ということです。
では、なぜ溶着すると削りにくいのでしょうか?
切削くずが工具に溶着し、その状態で加工を続けると、切削くずはすぐに取れてしまうときと取れないときがあり、それぞれの理由は次のとおりです。
すぐに取れる場合は切削くずと工具の親和性が高いので、くずは工具の一部分をはがしながら脱落し、チッピングが発生します。
次にすぐ取れない場合、工具に溶着したまま工具(刃物)の一部となって材料を削ることになります。
つまり、材料を削っているのは本来の刃物ではなく、材質も形状も異なる刃先なので、加工精度が落ちます。
切削加工では、一般に切削点の温度は600~1000 ℃に達し、工作物が軟らかくなるので削りやすくなります(切削抵抗が小)。
ところが、高温強度が大きい材料になると、軟らかくならないので、削りにくい材料となります。
切削加工では、一般に切削点の温度は600~1000 ℃に達しますが、その熱は材料や刃物に伝達されます。
材料の熱伝導率が小さい場合、発生した熱が刃物に伝わり、刃物の温度が高くなり強度が低下することになります。
その結果、刃物の切削性能が低下することで、加工性能の低下につながることになります。
延性とは金属の延びやすさを表すもので、それが大きい材料の場合、切削するときに材料が伸びて母材から引き離せない状態になります。
また、切削時にかかる力によって材料が変形すると、加工精度の悪化につながります。
金属は粉末状のように細かくなると酸素や水と反応し、発火する特性を持つものがあります。
そのため、切削加工の切削くずが小さくなると、このような材料では発火することがあるので、火事の危険性を伴うことになります。
つまり、これについては他の項目と異なり、安全管理の重要度が極めて大きいことが加工性の悪化に繋がります。
実際に加工したときに、どのような困難と思う点を上げると、つぎのようになります。
1)品質面:表面粗さや寸法精度が出ない、欠けやバリが発生する
2)コスト面:工具寿命が短い、工具寿命長さがばらつく
3)加工面:工具欠損やチッピングの発生、切削熱が上昇しやすい、溶着が発生する、切削抵抗が大きい、切りくず処理性が悪い、加工が不安定で自動加工できない
難削材は工場の火災に発展する可能性もあるので、加工する際は材料の特性を十分理解した上で行う必要があります。
したがって、上記のような特徴をもつ難削材を加工するには以下の4つの条件を備えている必要があります。
<条件>
1)高い剛性をもつ工作機械及び治具を選定できる知識
2)質の良い切削工具とそれを扱う技術
3)個々の材料により冷却方法を変えられる知識
4)最適な切削速度を選定できる技術
・難削材には主に3点(材質そのものが削りにくい、被削性が不明、加工時に発火・引火する可能性が高い)特徴がある
・難削材加工では、品質面、コスト面、加工面での問題が発生する
・難削材加工では、4つの条件(知識と技術)が必要である
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