マシニングセンタとは?種類やメリットについて徹底解説します!

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「SUS304」は、ステンレス300番台「オーステナイト系ステンレス鋼(Cr-Ni系)」に分類されているステンレスです。ステンレスと一口にいっても様々な種類がありますが、SUS340は耐食性や耐火性、強度に優れており、ステンレスの代表格として様々な箇所に使用されています。
今回は、SUS304の概要や特徴、使用用途などについて紹介します。
「SUS304」はクロムとニッケルを含む「オーステナイト系ステンレス」に分類されるステンレスです。SUSは「Steel Use Stainless」というステンレスを英語表記した際の頭文字であり、「サスさんまるよん」や「さんまるよん」と略して呼ぶこともあります。
ステンレスはスプーンやフォークに使用されていますが、錆びに強い性質を持っていることから洗面所など、水回りの製品に使用されることが多い金属です。SUS304はステンレスの中でも1番多く使用されている種類であり、世界中で使用されているステンレスの約7割を占めているといわれています。
SUS304の化学成分は以下のとおりです。
Cr | C | Si | Mn | P | S | Ni |
18.0~20.0 | 0.08以下 | 1.00以下 | 2.00以下 | 0.045以下 | 0.030以下 | 8.0~10.50 |
SUS304の化学成分には、錆に対して強いクロムが18.0〜20.0%以上含まれています。モリブデン(Mo)が付与されているSUS316には劣りますが、耐食性が良好といった特徴があります。
SUS304の物理的性質は以下のとおりです。
融点 | 密度 | ヤング率 | 剛性率 | ポアソン比 | 線膨張率 | 定圧比熱 | 熱伝導率 | 熱拡張率 | 熱応力 |
1.40~1.45℃ | 7.93 | 193 | 74 | 0.29 | 18.7 | 590 | 16.7 | 3.49 | 3.39 |
続いてSUS304の機械的性質についてみていきましょう。
耐力 | 引張強さ | 伸び | 絞り | HB | HRB | HRC | HV |
205以上 | 520以上 | 40以上 | 60以上 | 187以下 | 90以下 | 0 | 200以下 |
ステンレスの種類によって、物理的・機械的性質の数値も異なります。数値によって強度や耐食性なども変わってくるため、しっかりとチェックしておきましょう。
SUS304の特徴として次の5つが挙げられます。
それぞれ詳しくみていきましょう。
SUS304は耐熱性に優れているステンレスです。また、熱伝導率が低いため、保温効果が高いといった特徴があります。
そのため、水筒やコップにも適している金属です。
ニッケルには強度を高める働きがあります。そのため、ニッケルが8.0〜10.50%ほど含まれているSUS304の強度は高いです。
ただし、加工硬化という現象によって、1度加工すると強度は高まるものの、ステンレスが硬くなるため、次の加工がしにくいといったデメリットもあります。
加工する際は注意しましょう。
SUS304は耐食性にも優れています。耐食性とは、金属の錆びにくさを表す数値のことです。
ステンレスは元々、錆びやすい金属ですが、錆に強いニッケルが含まれているSUS304は高い耐食性が備わっています。
SUS304は、鉄との溶接にも優れているステンレスです。そのため、鉄と違和感がなく溶接することが可能になり、製品のずれが生じにくくなります。
ただし、溶接が優れている分、鉄との粘性が高くなるため、切断が必要な加工方法との相性が悪いです。
SUS304は様々な表面処理に対応しています。SUS304が対応している表面処理は以下のとおりです。
様々な表面処理に対応していることによって、SUS304の性能が向上します。その結果、使用箇所も広範囲に渡って対応できるような特徴があります。
ステンレスの種類は以下のとおりです。
ステンレスは、下3桁の数字で種類が分別されています。今回、紹介しているSUS304は、オーステナイト系の代表ステンレスです。
それぞれの番台によって、主要元素や特徴が異なるため、使い勝手の良さも変わってきます。
ステンレスは200種類以上もの製品が取り扱われています。
ここでは、「SUS304とSUS403」「SUS304とSUS316」の違いについてみていきましょう。
SUS304とSUS430の違いは以下のとおりです。
SUS304 | SUS430 | |
耐熱性 | 優れている | 劣っている |
耐食性 | 優れている | 劣っている |
磁性 | 弱い | 強い |
光沢 | 強い | 普通 |
成分 | クロム・ニッケルが主原料 | クロムが主原料 |
価格 | 高い | 安い |
SUS304とSUS316の違いは以下のとおりです。
SUS304 | SUS316 | |
耐食性 | 劣っている | 優れている |
磁性 | なし(加工後に磁性を持つ可能性あり) | なし |
加工性 | 優れている | 劣っている |
価格 | 安い | 高い(モリブデンが添加されているため) |
SUS304の使用箇所を次の2項目に分けて紹介します。
それぞれ詳しくみていきましょう。
SUS304は、日々何気なく使用している身の回りのものに使用されているステンレスです。
例えば、ビルの自動ドアやエレベーター、エスカレーターの銀枠や銀板など、人々の移動手段に活用されている他、柱やドアの鏡面、手すりなどでもSUS304が使用されていることもあります。
SUS304は、工業面においても様々な箇所で使用されています。SUS304の使用箇所は以下のとおりです。
SUS304は、人々が日常的に使用する工業製品の多くに使用されています。SUS304は、工業面においてなくてはならない金属だといえるでしょう。
SUS304は、耐食性や耐熱性などの性能に優れているステンレスです。様々な使用箇所に活用されているため、日常・工業面において起こる問題に対応します。
SUS304の特徴を理解しておくことはもちろん、ステンレス全般の特徴を理解しておくことで、現場の課題解決に大きく役立てられるでしょう。